Q&A
2022年4月15日(金曜日)
完全歩合制(フルコミッション)で雇用するのは違法?
完全歩合制(フルコミッション)とは、成果に応じて報酬を支払い、成果がゼロの場合には金銭を全く支払わない制度です。完全歩合制を採用して従業員を雇用することは問題ないのでしょうか?
労働基準法に「出来高払い制の保障給」というものがあります。使用者は労働時間に応じ、一定額の賃金の保障しなければならないというものです。また、最低賃金法による「最低賃金」以上を支給する必要もあるため、結論として、完全歩合制(フルコミッション)で雇用契約を結ぶことはできません。
どうしても完全歩合制で人を採用したい場合には、「雇用」という関係ではなく、業務委託という関係になります。この場合は、使用者と従業員という関係ではなく、個人事業主との業務委託契約になり、支払われる金銭は、受け取る側から見て「給与所得」ではなく「事業所得」になります。
事業所得は「年末調整」されないため、原則として自身で確定申告を行う必要があります。また、「給与所得控除」のような概算経費は認められておらず、自身で収入から経費を控除して所得を算出する必要があります。
初めて従業員を採用する場合には、労働基準監督署への「保険関係成立届」と「概算保険料申告書」の提出が必要です。雇用保険に加入する場合にはハローワークへ「適用事業所設置届」の提出も必要になります。
もとまち社労士事務所では、採用、雇用契約、給与に関するご相談や、行政への手続き代行も迅速に対応致します。事業主様が本業に注力できる様、全力でサポートさせて頂きますので、お気軽にお問い合わせください。
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