コラム
2022年7月15日(金曜日)
採用面接時の質問について
採用面接は、求職者の意欲や適正、能力等を確認するために実施されます。
企業側としては、限られた時間の中で、出来る限りその人物の事を知りたいところですが、面接の際の質問には、色々と禁止されている事項があります。
①本籍
②家族の職業・収入等
③住宅状況・生活環境
④宗教・支持政党・思想
⑤尊敬する人物
⑥労働組合・学生運動
⑦購読新聞・愛読書 等
これらの質問は、本人の責任に属さず、本来自由であるべき事項で、不適切であるとされています。
④などは、分かり易い不適切な質問だと思いますが、「尊敬する人物」などは、つい聞いてしまいそうな質問かと思います。
「愛読書」なども聞いてしまいそうな質問ですが、思想・信条の自由など、憲法で保障されている個人の自由権に属する事であり、採用面接でこのような質問をすると、基本的人権の侵害として不適切とされています。
面接官は、緊張した雰囲気を和らげ、求職者とコミュニケーションを取りながら質疑応答をしたいところですが、思い浮かんだ事を質問していると、つい禁止事項を聞いてしまう事もあるかと思います。
質問事項は、前もって用意しておいた方が良いかもしれません。
「健康状態」に関する質問は、禁止事項ではありません。雇用契約を締結すると、労働者は労働力を提供し、対価として賃金を受け取る事になりますので、業務に支障がない健康状態である事を確認する質問は、合理的であると言えます。
ただ、合理的・客観的に必要性が無いような踏み入った質問は、不適切となる場合もあります、入社後のミスマッチを防ぎ、双方のメリットになる質問であれば問題ありません。