Q&A
2022年8月8日(月曜日)
入社祝い金を支給する場合、社会保険料や所得税はどうなる?
入社時に祝い金を支給するケースがありますが、社会保険料や所得税の扱いはどうなるのでしょうか?
そのままの金額を手渡しで支給して問題ないのでしょうか?
勤務先等から受け取る金銭は、「給与」「賃金」「報酬」など様々な名称があり、税金と社会保険でそもそもの考え方が異なります。
所得税法上、給与所得とは
「俸給、給与、賃金、歳費及び賞与並びにこれらの性質を有する給与に係る所得をいう。」
労働基準法上、賃金とは
「賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。」
健康保険法上、報酬とは
「賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのもの。」
それぞれ定義がありますので、支給する金銭の性格・内容から判断し、所得税や社会保険料を控除すべきか否かを検討することになります。
社会保険料については、祝い金の性格が準備金的なものなのか、入社後の労務の対価なのか、そのあたりから判断することになります。給与か賞与として、社会保険料を徴収することになるケースが多くなりますが、個別に検討することになりますので、詳しくはご相談ください。
※ここで言う社会保険料とは「健康保険料」「介護保険料」「厚生年金保険料」などを指します。
雇用保険料については、控除するケースはあまりありません。
所得税については、10種の所得のうち「給与所得」「一時所得」「雑所得」のいずれかの所得に該当すると考えられ、それぞれルールが異なりますので、詳しくは税理士の先生にご確認頂くことになります。
いずれにしても、例えば入社時に祝い金として10万円を渡したい場合に、そのまま10万円を支給すると
後々問題になるケースがありますので、事前に社会保険労務士・税理士にご確認ください。