コラム
2021年10月16日(土曜日)
賞与支払届に関して
従業員に賞与を支給した場合には、5日以内に「賞与支払届」を提出するルールがあります。
賞与支払届の対象になる賞与とは、年3回以内支給のもので、年4回以上支給されるものは給与として扱われます。賞与支払届は、社会保険料を適正に徴収するための制度で、年金事務所の調査の際にも必ずと言っていいほどチェックされる重要な届出です。
注意点として、給与から控除される社会保険料は、「標準報酬月額」というものに基づいて計算し、徴収されますが、賞与は支給額から1000円未満を切り捨てた金額に、保険料率をかけて計算します。電子申請のソフトを使って申請する場合には、自動的に1000未満が切り捨てられる仕様になっているかと思いますが、手計算で計算して申請する場合には、よく間違えるポイントです。
賞与とは、労働の対償として支給されるもので、結婚祝い金等は対象外になります。
臨時のインセンティブや特別手当は、それが労働の対償かどうか、経常的なものかどうか等を考慮して判断することになりますが、基本的には労働の対償として給与か賞与として、社会保険料が徴収されます。結婚祝い金の他、慶弔見舞金や出張手当などは、給与でも賞与でも社会保険料は徴収されませんが、特別手当のようなものは、賞与として賞与支払届の対償になるケースが多いように思います。
税金と同様に社会保険料を適正に徴収し、納付することは重要です。給与計算業務を始めて間もない事業所では、賞与支払届の提出がもれていたり、賞与とするべきものを給与としているケースは度々見受けられます。これから初めて従業員を採用する事業主様も、現状の給与のチェックを希望される方も、お気軽にお問い合わせください。