Q&A
2021年11月10日(水曜日)
飲食店のアルバイトが皿を割った場合に、罰金を徴収することは可能か?
従業員が業務中に商品や備品を壊してしまった場合、会社側は従業員に弁償させたり、罰金をとることは問題ないのでしょうか?
会社が労働者に対して損害賠償請求をすることは違法ではありません。ただしそれは、故意や過失が認められる場合であり、労働者本人の地位や役職、責任の程度、職場の防止措置の状況などを総合的に考慮して、判断されることになります。金額も会社側の言い値で認められる訳ではありません。
ポイントとなるのは、労働基準法第16条「賠償予定の禁止」と24条「全額払いの原則」です。
16条では、労働契約の不履行について違約金を定めたり、損害賠償額を予定する契約をしてはいけない旨が定められています。従って、「〇〇を壊したら500円」といったルールは原則として違法になります。
また、罰金ではなく「懲戒」により「減給」とする場合には、1日あたりの減給額が平均賃金の1日分の半額を超えてはならず、総額が月給の10分の1を越えてはならないという縛りがあります。
24条では、賃金支払いの5原則が定められており、仮に労働者が会社に損害賠償責任を負う場合でも、賠償金分を給与から控除することは違法となります。
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