Q&A
2022年8月8日(月曜日)
入社祝い金を支給する場合、社会保険料や所得税はどうなる?
入社時に祝い金を支給するケースがありますが、社会保険料や所得税の扱いはどうなるのでしょうか?そのままの金額を手渡しで支給して問題ないのでしょうか?勤務先等から受け取る金銭は、「給与」「賃金」「報酬」など様々な名称があり、税金と社会保険でそもそもの考え方が異なります。所得税法上、給与所得とは「俸給、給与、賃金、歳費及び賞与並びにこれらの性質を有する給与に係る所得をいう。」労働基準法上、賃金とは「賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。」健康保険法上、報酬とは「賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのもの。」それぞれ定義がありますので、支給する金銭の性格・内容から判...続きを読む
Q&A
2022年7月29日(金曜日)
健康保険を任意継続しているが、就職したらどうなる?
健康保険には、任意継続という制度があります。在職中に健康保険の被保険者であった期間が2ヵ月以上ある場合、退職後も元の勤務先の健康保険に2年間継続加入できる制度です。退職した場合には、国民健康保険に切替える事もありますが、国民健康保険料が高額なら、任意継続を選択した方が保険料を抑えられる場合があります。任意継続はあくまで「健康保険」の制度になりますので、「年金」は原則として国民年金に加入する事になります。(誰かの扶養の入り第3号被保険者になる場合や、国民年金の免除を受ける場合もあります。)任意継続被保険者が就職した場合には、新しい職場で社会保険に加入することになり、任意継続被保険者の資格は喪失しますので、協会けんぽや健康保険組合に資格喪失の申出書を提出します。年金は国民年金から厚生年金に切り...続きを読む
Q&A
2022年7月22日(金曜日)
夏季休暇はどうやって決める?
2022年の夏季休暇は、8月13日(土)~8月16日(火)が基本になります8月11日(木)が祝日ですので、8月12日(金)を有休にして、6連休にする人も多いようです。そもそも夏季休暇とは、どのように決めれば良いのでしょうか?また必ず必要なものなのでしょうか?既に就業規則を作成されている場合は、今一度自社の夏季休暇がどのように定められているのか確認します。「夏季休暇は〇日」と具体的に決めている場合もあれば、「夏季休暇あり」とだけ記載されている場合もあります。夏季休暇は、有給休暇のように付与が義務付けられているものではありませんので、特に就業規則等に定めの無い場合もあります。定めのある場合には、その通りに与える必要があります。まれに雇用契約書と整合性が取れていない場合がありますので、気になる事...続きを読む
コラム
2022年7月15日(金曜日)
採用面接時の質問について
採用面接は、求職者の意欲や適正、能力等を確認するために実施されます。企業側としては、限られた時間の中で、出来る限りその人物の事を知りたいところですが、面接の際の質問には、色々と禁止されている事項があります。①本籍②家族の職業・収入等③住宅状況・生活環境④宗教・支持政党・思想⑤尊敬する人物⑥労働組合・学生運動⑦購読新聞・愛読書 等これらの質問は、本人の責任に属さず、本来自由であるべき事項で、不適切であるとされています。④などは、分かり易い不適切な質問だと思いますが、「尊敬する人物」などは、つい聞いてしまいそうな質問かと思います。「愛読書」なども聞いてしまいそうな質問ですが、思想・信条の自由など、憲法で保障されている個人の自由権に属する事であり、採用面接でこのような質問をすると、基本的...続きを読む
コラム
2022年7月11日(月曜日)
年次有給休暇の「時季指定義務」「時季変更権」「計画的付与」
年次有給休暇の「時季指定義務」は、2019年4月から全ての企業に適用されています。年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して、年5日については使用者が時季を指定して取得させることが必要です。「時季変更権」時季変更権とは、労働者の希望通りに年次有給休暇を取得させると、事業の正常な運営が妨げられる場合に、使用者が別の日に変更してもらうことができる権利です。「計画的付与制度」年次有給休暇のうち5日を超える分については、計画的に取得日を割り振ることができる制度です。時季指定は義務であり、労使協定は不要ですが、就業規則の定めが必要です。計画的付与は義務ではなく、導入するには就業規則の定めと、労使協定が必要です。もとまち社労士事務所では、有休管理や各種労使協定の作成にも対応しております。これ...続きを読む
Q&A
2022年7月1日(金曜日)
「休憩時間はいらないからその分早く帰りたい」はOK?
休憩時間に関しては、「労働時間が6時間を超える場合には少なくとも45分。労働時間が8時間を超える場合には少なくとも1時間の休憩時間を、労働時間の途中に与えなければならない」と決められています。「休憩時間はいらないので、その分早く帰りたい」という方もいるかと思いますが、労働時間が6時間を超える場合には、労働時間の途中に休憩を取ってもらう必要があります。勤務時間が 10時~16時30分 のような場合、少し考え方がややこしくなります。休憩なく労働すると、6時間30分になってしまうので、上記のルールで考えると、労働時間の途中に45分以上の休憩を与えなければならない事になります。ただ、45分の休憩を取ると、労働時間は5時間45分になってしまうので、この場合は30分の休憩を取れば問題ないという事になり...続きを読む
その他
2022年6月23日(木曜日)
エキスパートバンク(専門家派遣制度)
神戸商工会議所には、無料で専門家に相談することの出来る制度があります。事前予約制で定期的に実施されている<無料専門相談室>と、会社や店舗に直接派遣される<無料専門家派遣>があります。社会保険労務士の他に、弁護士・税理士・行政書士・中小企業診断士等、様々な専門家に無料で相談することが出来るので、利用されてみてはいかがでしょうか?【もとまち社労士事務所】社会保険労務士:小林亮介(神戸商工会議所エキスパートバンク登録)TEL 078-381-5295
コラム
2022年6月17日(金曜日)
みなし残業と固定残業手当
「みなし残業」と「固定残業手当」、どちらも良く使われる言葉ですが、求人を掲載する場合や、雇用契約書を締結する場合には、注意が必要な言葉です。A:基本給20万円+固定残業手当2万5000円(15時間分) B:月給22万5000円(みなし残業15時間分を含む) このような求人を見かけることがあります。 どちらも総支給22万5000円であることは同じですが、 実は正確に言うと、Aは問題ありませんが、 Bは、雇用契約を締結するには問題があります。 Bでは、22万5000円のうちいくらが基本給で、いくらが残業代なのか分からず 「残業15時間までは残業代は支給しない」という意味にもとれます。 雇用契約書を締結する際には固定残業手当の内訳を明記する必要があります。<固定残業手当の計算>基本給が20万円で...続きを読む
Q&A
2022年6月9日(木曜日)
保険証の無い状態で受診し、医療費の全額を負担した。7割は取り返せる…
医療機関で診療を受けようとする場合、保険証を提示すれば、原則として3割負担で医療を受けることができます。(年齢や所得によって1割負担・2割負担の場合もあります。健康診断や予防接種は、原則として健康保険は適用されず、元々全額負担です。)ただ、転職などの理由で、一時的に手元に保険証が無い時に、どうしても医療機関を受診しなければならない場合はどうすれば良いのでしょうか?保険証が無い場合は、基本的には窓口で全額を負担することになります。その場合は、後日「療養費申請書」を協会けんぽ等に提示し、7割分を返金してもらう事が可能です。転職の場合で、保険証の効力が切れているのに、前職の保険証で受信してしまった場合は、少し手続きが複雑になります。まずは前職の保険者(協会けんぽや健康保険組合)に、医療費の返還を...続きを読む
コラム
2022年6月2日(木曜日)
福祉・介護職員処遇改善加算
※写真は改修中の神戸ポートタワーです。先日の強風で白いカバーが外れてしまったようです。 「処遇改善加算」とは、介護等の現場で働く職員の処遇改善を図るため、厚生労働省が実施している制度です。「キャリアパス要件」や「職場環境等要件」などの要件があり、「キャリアパス要件」を満たすためには就業規則・賃金規定の整備が必要です。<キャリアパス要件>①職位・職責・職務内容等に応じた任用要件と賃金体系を整備すること②資質向上のための計画を策定して研修の実施、又は研修の機会を確保すること③経験もしくは資格等に応じて昇給する仕組み、又は一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設けること兵庫県神戸市中央区で開業しております【もとまち社労士事務所】では、就業規則、賃金規定の作成・変更。人事評価制度の導入、賃...続きを読む